- 歌の意味
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草を枕にする旅の袖に置く露を、都の人は夕べに思いやってくれているだろうか。
- 鑑賞
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雑歌 1099
詞書「旅の歌よみけるに」
旅の歌を詠んだ折の一首である。草を枕とする旅の袖に置く露、すなわち旅の涙を、都の人々は夕暮れどきに思いやってくれているだろうか、と詠む。
旅の袖の露は、野宿の露であるとともに旅の悲しみの涙でもある。夕暮れは人を思う時刻であり、都の人もこの時刻に旅の自分を思ってくれるだろうか、と遠い都に思いを馳せている。以下、旅の歌が一連をなす。
初句「草枕」は「旅」にかかる枕詞である。
二句「旅なる袖に」は、旅の途中の袖に、の意である。
三句「置く露を」の「露」は、野の露と旅の涙とを重ねている。
四句「都の人や」の「や」は疑問の係助詞で、結句の連体形「らん」で結ぶ係り結びとなる。
結句「夕に見ゆらん」は、夕べに思い浮かべているだろうか、の意で、本文は「夕に」とあり、読み仮名の行の「ゆふへに」に従って読む。
くさまくら:「旅」にかかる枕詞
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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柴の庵のしばし都へ帰らじと 思はんだにもあはれなるべし
- 次の歌
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越え来つる都隔つる山さへに 果ては霞に消えぬめるかな