いかにして梢の隙もを求め得て
小池に今宵月の澄むらん
- 歌の意味
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どのようにして木々の梢のすき間を探し当てて、この小池の水に今夜月が澄んで映っているのだろう。
- 鑑賞
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雑歌 1108
詞書「小池と申す宿にて」
大峰の奥駆けの道中にある小池という宿で詠んだ一首である。木々が鬱蒼と茂っているのに、月はどうやって梢のわずかなすき間を探し当てて、今夜この小池の水に澄んで映っているのだろう、と不思議がっている。
宿の名の「小池」を実際の小さな池に見立て、そこに月が宿ることに興じている。深い森の中で、梢の間から差し込む月光が池に映るという、静かで清らかな情景である。
初句「いかにして」は、どのようにして、の意で、結句の「らん」と呼応する。
二句「梢の隙もを」は、梢のすき間を、の意で、本文のとおり「もを」とあり、字余りとなっている。
三句「求め得て」は、探し当てて、の意である。
四句「小池に今宵」の「小池」は、宿の名であるとともに小さな池の意を兼ねている。
結句「月の澄むらん」の「らん」は原因推量の助動詞で、どうして澄んでいるのだろう、と結ぶ。
しゆく:修行者が宿泊する行場の宿
ひま:すき間
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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姨捨は信濃ならねどいづくにも 月澄む峰の名にこそありけれ
- 次の歌
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庵さす草の枕に伴ひて 笹の露にも宿る月かな