- 歌の意味
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名取川の岸の紅葉が水に映る姿は、岸と同じ錦を川底にまでも敷いている。
- 鑑賞
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雑歌 1130
詞書「名取川を渡りけるに、岸の紅葉の影を見て」
陸奥の名取川を渡ったとき、岸の紅葉が水に映る姿を見て詠んだ一首である。岸の紅葉が川面に映って、岸辺と同じ錦を川底にまでも敷き広げている、と詠む。
紅葉を錦に見立てる伝統的な表現を用い、水面に映る影を川底の錦と見る見立てである。前歌の思わくの橋の紅葉の錦に続き、奥州の紅葉の景が連なっている。名取川は「名を取る」を響かせて、浮名の意で恋の歌に詠まれる歌枕であるが、ここでは実景として詠まれている。
初句「名取川」は陸奥国の川で、歌枕である。
二句「岸の紅葉の」は、川岸の紅葉の、の意である。
三句「映る影は」は、水面に映る姿は、の意で、字余りとなっている。
四句「同じ錦を」は、岸と同じ紅葉の錦を、の意である。
結句「底にさへ敷く」の「さへ」は添加の副助詞で、川底にまでも敷く、と結ぶ。
なとりがは:陸奥国の川。歌枕
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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踏まま憂き紅葉の錦散り敷きて 人も通はぬ思はくの橋
- 次の歌
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とりわきて心も凍みて冴えぞわたる 衣川見にきたる今日しも