- 歌の意味
- しみじみとした草の庵の寂しさは、風のほかには訪ねてくる人もいないことだ。
- 鑑賞
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雑歌 1148
詞書「題しらず」
しみじみと哀れな草の庵の寂しさは、吹いてくる風のほかには、訪ねてくる人が誰もいないことだ、と詠む。
山里の庵に住む者の孤独を、訪れるものが風だけだという表現で端的に示している。風を訪問者にたとえる擬人化によって、人の訪れのなさがかえって際立っている。
初句「あはれたる」は、本文、読み仮名の行ともに「あはれたる」とあり、しみじみと哀れな、の意に解する。
二句「草の庵の」は、草で葺いた粗末な庵の、の意である。
三句「寂しさは」は、その寂しさというものは、の意である。
四句「風よりほかに」は、風のほかには、の意で、風を訪問者に見立てている。
結句「訪ふ人ぞなき」の「ぞ」は強意の係助詞で、連体形「なき」で結ぶ係り結びとなる。
くさのいほり:草で葺いた粗末な庵
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- よよ経とも竹の柱のひとすぢに 立てたるふしは変はらざらなん
- 次の歌
- あはれなりよりより知らぬ野の末に 鹿を友に馴るる住みかは