さし来つる窓の入日をあらためて
光をかふる夕月夜かな
- 歌の意味
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窓に差し込んできていた夕日に代わって、光を新たに取り替える夕方の月であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 1153
詞書「入日の影隠れけるままに、月の窓にさし入りければ」
夕日の光が消えてゆくのにつれて、月の光が窓に差し込んできたので詠んだ一首である。窓に差し込んでいた夕日に代わって、新たに光を取り替える夕月であることよ、と詠む。
日の光から月の光へと、窓に差し込む光が入れ替わる一瞬を捉えている。夕日と夕月とが交代する静かな時の移ろいが、窓という一点に凝縮されている。
初句「さし来つる」は、差し込んできていた、の意で、「つる」は完了の助動詞の連体形である。
二句「窓の入日を」は、窓に差していた夕日を、の意である。
三句「あらためて」は、改めて、新たにして、の意である。
四句「光をかふる」は、光を取り替える、の意で、日の光から月の光への交代を表す。
結句「夕月夜かな」の「夕月夜」は夕方に出る月、「かな」は詠嘆の終助詞である。
ゆふづくよ:夕方に出ている月、またその月夜
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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今日もまた松の風吹く岡へ行かん 昨日涼みし友に逢ふやと
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忌むと言ひて影に当たらぬ今宵しも われて月見る名や立ちぬらん