千世経べきものをさながら集むとも
君が齢を知らんものかは
- 歌の意味
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千年を経るはずのものをそっくり集めたとしても、わが君の齢の長さを知ることなどできようか、いやできはしない。
- 鑑賞
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雑歌 1171
詞書は前の歌に続き「祝ひ」
千年を経るはずの長寿のものを残らず集めたとしても、わが君の齢の長さを知ることなどできようか、と詠む。
松や鶴、亀など、千年を生きるとされるものをすべて集めても、君の長寿には及ばないという誇張によって、君の長寿を寿いでいる。前歌が雨脚の数で御代の長さを言ったのに続き、本歌は千年のものを集めても及ばないと言って、さらに祝意を強めている。
初句「千世経べき」は、千年を経るはずの、の意である。
二句「ものをさながら」の「さながら」は、そっくりそのまま、残らず、の意である。
三句「集むとも」の「とも」は逆接の仮定条件で、集めたとしても、の意である。
四句「君が齢を」は、わが君の年齢、寿命を、の意である。
結句「知らんものかは」の「ものかは」は反語で、知ることができようか、いやできない、と結ぶ。
さながら:そっくりそのまま、全部
よはひ:年齢、寿命
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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隙もなく降り来る雨の脚よりも 数限りなき君が御代かな
- 次の歌
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苔埋む揺るがぬ岩の深き根は 君が千歳を固めたるべし