沢辺より巣立ち始むる鶴の子は
松の枝にや移り初むらん
- 歌の意味
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沢辺から巣立ちを始める鶴の子は、松の枝に初めて移り住むのだろうか。
- 鑑賞
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雑歌 1174
詞書は前の歌に続き「祝ひ」
沢辺から巣立ちを始めた鶴の子は、これから松の枝に初めて移っていくのだろうか、と詠む。
鶴と松とは、ともに千年の長寿を象徴するめでたい取り合わせである。巣立つ鶴の子に、若い君や皇子の成長と、その長い将来とを重ねて祝っていると見られる。前歌の空に鳴く鶴に続き、ここでは巣立つ鶴の子を詠んでいる。
初句「沢辺より」は、沢のほとりから、の意である。
二句「巣立ち始むる」は、巣立ちを始める、の意である。
三句「鶴の子は」は、鶴のひなは、の意で、若い君の象徴と見られる。
四句「松の枝にや」の「や」は疑問の係助詞で、結句の連体形「らん」で結ぶ係り結びとなる。鶴と松とはめでたい取り合わせである。
結句「移り初むらん」は、初めて移り住むのだろうか、の意で、成長の始まりを祝っている。
すだつ:ひなが成長して巣から飛び立つ
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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群れ立ちて雲居に鶴の声すなり 君が千歳や空に見ゆらん
- 次の歌
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大海の潮干て山になるまでに 君は変はらぬ君にましませ