君が世のためしに何を思はまし
変はらぬ松の色なかりせば
- 歌の意味
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わが君の御代の長さの手本として、何を思えばよいだろうか。もし変わることのない松の緑の色がなかったならば。
- 鑑賞
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雑歌 1176
詞書は前の歌に続き「祝ひ」
もし変わることのない松の緑の色がなかったならば、わが君の御代の長久の手本として、ほかに何を思い浮かべればよいだろうか、と詠む。
常緑の松は、長寿と不変の象徴である。反実仮想によって、松の存在こそが君の御代の永遠を示す唯一の手本であることを強調し、祝意を表している。
初句「君が世の」は、わが君の御代の、の意である。
二句「ためしに何を」の「ためし」は、手本、先例の意である。
三句「思はまし」の「まし」は反実仮想の助動詞で、何を思えばよいだろうか、の意を表し、三句切れとなる。
四句「変はらぬ松の」は、常に変わらない松の、の意である。
結句「色なかりせば」の「せば」は反実仮想の条件で、緑の色がなかったならば、の意を表し、倒置によって仮定を後から示している。
ためし:手本、先例
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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大海の潮干て山になるまでに 君は変はらぬ君にましませ
- 次の歌
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君が世は天つ空なる星なれや 数も知られぬ心地のみして