波伏する竹の泊りの雀貝
嬉しきよにも逢ひにけるかな
- 歌の意味
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波の打ち伏す竹の泊りの雀貝は、嬉しい御代にもめぐり逢ったことよ。
- 鑑賞
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雑歌 1195
詞書は前の歌に続き「内に貝合はせせんとせさせ給ひけるに、人に代はりて」
波の打ち伏す竹の泊りの雀貝は、貝合わせに選ばれて、嬉しい御代にもめぐり逢ったことだ、と詠む。
竹に雀という取り合わせを、地名「竹の泊り」と貝の名「雀貝」とで作り、「よ」に「世」と竹の「節」とを掛けている。雀が竹に宿るように、雀貝が良い御代に出逢ったと、催しの晴れがましさと御代の繁栄とを祝っている。
初句「波伏する」は、波が打ち寄せて伏すように覆う、の意である。
二句「竹の泊りの」の「竹の泊り」は、浜の地名と見られ、「雀」との取り合わせを作っている。
三句「雀貝」は貝の名で、竹に雀の縁を作っている。
四句「嬉しきよにも」の「よ」は、「世」と竹の節間の「節」とを掛けた掛詞である。
結句「逢ひにけるかな」の「にけるかな」は完了と詠嘆で、めぐり逢ったことよ、と結ぶ。
すずめがひ:貝の名
よ:「世」と、竹の節間をいう「節(よ)」を掛ける
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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潮染むるますほの小貝拾ふとて 色の浜とは言ふにやあるらん
- 次の歌
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波寄する白良の浜の烏貝 拾ひやすくも思ほゆるかな