- 歌の意味
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哀れさは高野と同じだと、あなたも思いやってください。秋の暮れ方の大原の里を。
- 鑑賞
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雑歌 1208
詞書「返し」
前の西行の十首に対する寂然の返歌十首の一首目である。哀れさは高野と変わらないと、あなたも思いやってほしい、秋の暮れ方の大原の里を、と応えている。
寂然の十首はいずれも結句を「大原の里」とし、西行の初句「山深み」の十首に対応している。一首目では、高野の哀れを訴えた西行に対し、大原の哀れもそれに劣らないと答え、以下で大原の景物を一首ずつ詠んでゆく。なお本文の四句は「軟くれかた」とあり、読み仮名の行の「あきくれかた」と一致しない。ここでは読み仮名の行に従い、「軟」を「秋」の誤記と見て「秋暮れ方」と読む。
初句「あはれさは」は、しみじみとした哀れさは、の意である。
二句「高野と君も」は、高野と同じだとあなたも、の意で、西行の住む高野を受けている。
三句「思ひやれ」は、思いやってほしい、の意で、命令形で呼びかけ、三句切れとなる。
四句「秋暮れ方の」は、秋の暮れ方の、の意で、晩秋の夕暮れを示す。
結句「大原の里」は体言止めで、十首すべてに共通する結句である。
くれがた:日の暮れようとするころ
- 作者
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寂然
- 出典
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山家集
- 前の歌
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山深み馴るる鹿の気近さに 世に遠ざかるほどぞ知らるる
- 次の歌
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ひとりすむ朧の清水友とては 月をぞすます大原の里