思ひきや忌みこし人のつてにして
馴れし御内に聞かんものとは
- 歌の意味
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思いもしなかった。忌み避けてきた僧の方の伝えによって、慣れ親しんだ御所の内の様子を聞こうとは。
- 鑑賞
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雑歌 1225
詞書「返し」
前歌の西行の歌に対する宣旨の局の返歌である。思いもしなかった、斎院では忌み避けてきた僧であるあなたの伝えによって、慣れ親しんだ御所の様子を聞くことになろうとは、と応えている。
西行の「忌む姿」を受けて「忌みこし人」と応じ、斎院時代には近づけなかった僧から、かつての住まいの荒廃を知らされる皮肉と哀れとを詠んでいる。
初句「思ひきや」の「や」は反語で、思っただろうか、いや思いもしなかった、と強く言い切る初句切れである。
二句「忌みこし人の」は、斎院で忌み避けてきた僧の、の意で、前歌の「忌む姿」を受けている。
三句「つてにして」は、伝えによって、の意である。
四句「馴れし御内に」は、慣れ親しんだ御所の内のことについて、の意である。本文は「みうちに」とあり、読み仮名の行の「みうちを」と一致しないが、ここでは本文の表記に従う。
結句「聞かんものとは」は、聞こうとは、の意で、倒置によって初句の「思ひきや」の内容を示している。
つて:人づての知らせ、伝言
- 作者
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宣旨局
- 出典
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山家集
- 前の歌
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君住まぬ御内は荒れて有栖川 忌む姿をも映しつるかな
- 次の歌
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いつかまたいつきの宮のいつかれて 標の御内に塵を払はん