花ならぬ言の葉なれどおのづから
色もやあると君拾はなん
- 歌の意味
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花ではない言の葉ではあるけれども、もしかして自然と色つやもあるかと、あなたに拾い取ってほしい。
- 鑑賞
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雑歌 1239
詞書「左京大夫俊成、歌集めらるると聞きて、歌遣はすとて」
左京大夫藤原俊成が歌を集めておられると聞いて、自分の歌を送るときに添えた一首である。花ではない言の葉、つまり拙い歌ではあるけれども、もしかしておのずと色つやもあるかと、あなたに拾い取ってほしい、と詠む。
「言の葉」の「葉」から、「花ならぬ」「色」「拾ふ」と縁語を連ね、謙遜しながらも自作を撰集に採ってほしいという願いを込めている。俊成は当代随一の歌人で、のちに勅撰集の千載和歌集を撰んだ。次の第千二百四十首の俊成の返歌と一組をなす。
初句「花ならぬ」は、花ではない、の意で、華やかさのない拙い歌であることを謙遜している。
二句「言の葉なれど」は、言葉、歌ではあるけれども、の意で、「葉」が初句の「花」と対をなしている。
三句「おのづから」は、自然と、もしかして、の意である。
四句「色もやあると」は、色つや、趣もあるかと、の意で、「色」は花の縁語である。
結句「君拾はなん」の「なん」は他者への願望の終助詞で、あなたに拾い取ってほしい、と結ぶ。「拾ふ」は落ちた葉を拾う意と、歌を撰び取る意を重ねている。
ことのは:言葉、和歌
ひろふ:落ちたものを拾う意と、歌を撰び取る意を重ねる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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山深み杖にすがりて入る人の 心の奥の恥づかしきかな
- 次の歌
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世を捨てて入りにし道の言の葉ぞ あはれも深き色も見えける