なかなかに忍ぶけしきやしるからん
変はる思ひにならひなき身は
- 歌の意味
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かえって忍んでいる様子がはっきりと見えてしまうだろうか。これまでと変わった恋の思いに慣れていない我が身には。
- 鑑賞
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雑歌 1245
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
かえって忍ぼうとする様子がはっきりと人目についてしまうだろうか、これまでとは変わった恋の思いに慣れていない我が身には、と詠む。
初めての恋に戸惑う者が、隠そうとするほど不自然になって、かえって周りに気づかれてしまう心配を詠んでいる。恋に慣れない不器用さが、素直に表されている。
初句「なかなかに」は、かえって、なまじっか、の意である。
二句「忍ぶけしきや」の「や」は疑問の係助詞で、三句の連体形「らん」で結ぶ係り結びとなる。
三句「しるからん」の「しるし」は、はっきりしている意で、はっきり見えてしまうだろうか、と三句切れとなる。
四句「変はる思ひに」は、これまでと変わった恋の思いに、の意である。
結句「ならひなき身は」は、慣れていない我が身には、の意で、倒置によって理由を示している。
しるし:はっきりしている、目立つ
ならひ:慣れ、習慣
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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わりなしや我も人目を包む間に しひても言はぬ心尽くしは
- 次の歌
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けしきをばあやめて人の咎むとも うちまかせては言はじとぞ思ふ