いかにせんその五月雨の名残より
やがて小止まぬ袖の雫を
- 歌の意味
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どうしたらよいのだろう。あの五月雨の夜の名残から、そのまま少しもやまない袖の雫を。
- 鑑賞
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雑歌 1258
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
どうしたらよいのだろう、五月雨の降ったあの夜の逢瀬の名残から、そのまま少しもやむことのない袖の涙の雫を、と詠む。
五月雨の夜に逢った思い出が忘れられず、その日以来、涙が乾く間もないことを詠んでいる。降り続く五月雨と、絶えず流れる涙とを重ね、雨の雫と袖の雫とが一つになっている。
初句「いかにせん」は、どうしたらよいだろう、と嘆く初句切れである。
二句「その五月雨の」は、あの五月雨の、の意で、逢瀬の夜を指す。
三句「名残より」は、その名残から、の意である。
四句「やがて小止まぬ」の「小止む」は、少しやむ意で、そのまま少しもやまない、の意である。
結句「袖の雫を」は、袖の涙の雫を、の意で、五月雨の雫を響かせ、倒置によって初句の目的語を示している。
さみだれ:陰暦五月頃に降り続く長雨
をやむ:雨などが少しの間やむ
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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消えかへり暮れ待つ袖ぞしをれぬる おきつる人は露ならねども
- 次の歌
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さるほどの契りは君にありながら ゆかぬ心の苦しきやなぞ