七夕は逢ふを嬉しと思ふらん
我は別れの憂き今宵かな
- 歌の意味
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七夕の二星は逢うことを嬉しいと思っているだろう。私は別れのつらい今夜であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 1264
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
七夕の夜、織女と牽牛の二星は一年に一度逢うことを嬉しいと思っているだろうが、私にとっては別れのつらい今夜である、と詠む。
年に一度の逢瀬を喜ぶ七夕の星と、別れを嘆く自分とを対比し、自らの恋のつらさを際立たせている。人々が逢瀬を祝う夜だからこそ、別れの悲しみがいっそう身にしみるのである。
初句「七夕は」は、七夕の織女と牽牛の二星は、の意である。
二句「逢ふを嬉しと」は、逢うことを嬉しいと、の意である。
三句「思ふらん」の「らん」は現在推量の助動詞で、思っているだろう、の意を表し、三句切れとなる。
四句「我は別れの」は、私は別れの、の意で、二句の「逢ふ」と対比している。
結句「憂き今宵かな」の「かな」は詠嘆の終助詞で、つらい今夜であることよ、と結ぶ。
たなばた:織女星。七夕の二星
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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ひきかへて嬉しかるらん心にも 憂かりしことは忘れざらなん
- 次の歌
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同じくは咲き初めしより標置きて 人に折られぬ花と思はん