- 歌の意味
- 朝露に濡れた袖を干しているうちに、すぐにまた夕立が降るように、涙に濡れる我が袂であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 1266
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
朝の別れの涙を朝露に濡れたとたとえ、その袖を干す間もなく、すぐにまた夕立が降るように、夕べを待つ涙で我が袂が濡れる、と詠む。
朝の後朝の別れの涙と、夕べの逢瀬を待つ涙とを、朝露と夕立という自然の景物に見立て、一日中涙の乾く間もない恋の苦しさを描いている。
初句「朝露に」は、朝露によって、の意で、朝の別れの涙をたとえている。
二句「濡れにし袖を」は、濡れてしまった袖を、の意である。
三句「干すほどに」は、干しているうちに、の意である。
四句「やがて夕立つ」の「夕立つ」は、夕立が降る意で、夕べを待つ涙をたとえている。
結句「我が袂かな」の「かな」は詠嘆の終助詞である。
ゆふだつ:夕立が降る
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 同じくは咲き初めしより標置きて 人に折られぬ花と思はん
- 次の歌
- 待ちかねて夢に見ゆやとまどろめば 寝覚めすすむる荻の上風