川の瀬によに消えやすきうたかたの
命をなぞや君が頼むる
- 歌の意味
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川の瀬に浮かぶ、実に消えやすい泡のような私の命を、どうしてあなたは頼みにさせるのか。
- 鑑賞
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雑歌 1290
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
川の瀬に浮かぶ泡のように、まことに消えやすい私の命なのに、どうしてあなたは、いつかはと約束して頼みに思わせるのか、と詠む。
はかない命を水の泡にたとえ、そんな命の者にあてのない約束をする相手を恨んでいる。いつ消えるともしれない身に、先の約束はむなしいという嘆きである。
初句「川の瀬に」は、川の浅瀬に、の意である。
二句「よに消えやすき」の「よに」は、実に、まことに、の意で、「世」を響かせている。
三句「うたかたの」は、水の泡の、の意で、はかないもののたとえである。
四句「命をなぞや」の「なぞや」は、どうして、の意である。
結句「君が頼むる」の「頼む」は下二段活用で、頼みに思わせる、の意である。
うたかた:水の泡、はかないもののたとえ
よに:実に、まことに
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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頼めおきしその言ひ事やあだなりし 波越えぬべき末の松山
- 次の歌
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かりそめに置く露とこそ思ひしか あきに逢ひぬる我が袂かな