我がつらきことにをなさんおのづから
人目を思ふ心ありやと
- 歌の意味
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あの人の冷たさを、私のつらさのせいにしておこう。ひょっとして、あの人には人目を気にする心があるのかもしれないと。
- 鑑賞
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雑歌 1296
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
あの人がつれなく見えるのは、私自身のせいということにしておこう、ひょっとすると、あの人には人目を気にする心があるのかもしれないから、と詠む。
相手の冷たさを責めるのではなく、人目をはばかってのことかもしれないと善意に解釈し、自分の側の問題として受け止めようとする心である。恋する人を悪く思いたくない気持ちが表れている。
初句「我がつらき」は、私にとってのつらさ、の意である。
二句「ことにをなさん」は、ことにしておこう、の意で、「を」は強意、「ん」は意志の助動詞であり、二句切れとなる。本文のとおり、二句は八音の字余りである。
三句「おのづから」は、ひょっとして、もしかしたら、の意である。
四句「人目を思ふ」は、人目を気にする、の意である。
結句「心ありやと」の「や」は疑問で、心があるのかもしれないと、の意を表す。
おのづから:ひょっとして、自然と
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
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うちとけてまどろまばやは唐衣 夜な夜な返すかひもあるべき
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言問へばもて離れたるけしきかな うららかなれや人の心の