- 歌の意味
- これもすべて前世の因縁だとは言いながら、どうして物思いをするような契りだったのだろう。
- 鑑賞
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雑歌 1308
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
この恋の苦しみも、すべて前世からの因縁だと言いはするが、それにしても、どうしてこのように物思いをするような宿縁だったのだろう、と詠む。
本巻の第千三百三首と同じく、恋の苦しみを前世の宿縁に求めながらも、なぜよりによってこのような苦しい縁なのかと問わずにはいられない心を詠んでいる。
初句「これもみな」は、この恋の苦しみもすべて、の意である。
二句「昔のことと」は、前世のことと、の意である。
三句「言ひながら」は、言いはするが、の意である。
四句「など物思ふ」の「など」は、どうして、の意である。
結句「契りなりけん」の「けん」は過去の原因推量の助動詞で、宿縁だったのだろう、と結ぶ。
ちぎり:前世からの因縁、宿縁
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- いつとなきおもひは富士の煙にて うち伏す床やうき島が原
- 次の歌
- などか我つらき人ゆゑ物を思ふ 契りをしもは結びおきけん