- 歌の意味
- どうして私は、冷たい人のために物思いをするような契りを、よりによって結んでおいたのだろう。
- 鑑賞
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雑歌 1309
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
どうして私は、つれない人のために物思いをするような宿縁を、よりによって前世で結んでおいたのだろう、と詠む。
前歌に続き宿縁を問い、なぜ冷たい人を恋する縁を結んでしまったのかと、前世の自分を恨むような心である。「しもは」と強めて、よりによってこの縁をという嘆きを表している。
初句「などか我」の「などか」は、どうして、の意である。
二句「つらき人ゆゑ」は、冷たい人のために、の意である。
三句「物を思ふ」は、物思いをする、の意である。
四句「契りをしもは」の「しも」は強意の副助詞で、よりによってその契りを、の意である。
結句「結びおきけん」の「けん」は過去の原因推量の助動詞で、結んでおいたのだろう、と結ぶ。
ちぎり:前世からの因縁、宿縁
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- これもみな昔のことと言ひながら など物思ふ契りなりけん
- 次の歌
- 紅にあらふ袂の濃き色は 焦がれて物を思ふなりけり