なつかしき君が心の色をいかで
露も散らさで袖に包まん
- 歌の意味
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慕わしいあなたの心の色を、どうにかして露ほども散らさずに、袖に包んでおきたい。
- 鑑賞
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雑歌 1322
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
慕わしいあなたの心の色、すなわち情けを、どうにかして露ほども散らさないように、袖に包んで大切にしておきたい、と詠む。
相手から寄せられた愛情を、こぼれやすい露にたとえ、それを少しも失わないように袖に包みたいという、いとおしむ心を表している。「露も」に、少しも、の意と露の意とを重ねている。
初句「なつかしき」は、慕わしい、親しみ深い、の意である。
二句「君が心の」は、あなたの心の、の意である。
三句「色をいかで」の「色」は、心の色、情けの意で、「いかで」は、どうにかして、の意である。字余りとなっている。
四句「露も散らさで」の「露も」は、少しも、の意と、露の意を重ね、「で」は打消の接続助詞である。
結句「袖に包まん」の「ん」は意志の助動詞で、袖に包んでおきたい、と結ぶ。
なつかし:慕わしい、親しみ深い
いかで:どうにかして
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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君慕ふ心のうちは稚児めきて 涙もろくもなる我が身かな
- 次の歌
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いくほどもながらふまじき世の中に 物を思はでふるよしもがな