危ふさに人目ぞつねに避かれける
岩の角踏むほきの懸け道
- 歌の意味
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危なさのために、人目がいつも避けられることだ。岩の角を踏んで渡る、崖の懸け道を行くように。
- 鑑賞
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雑歌 1333
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
岩の角を踏んで渡る崖の懸け道を行くときのように、見つかる危うさのために、いつも人目を避けずにはいられない、と詠む。
忍ぶ恋の緊張感を、断崖に架けた危うい道を渡る恐ろしさにたとえている。前歌で「恋路」と詠んだのを受け、恋の道の険しさを具体的な山道の情景で表している。
初句「危ふさに」は、危なさのために、の意である。
二句「人目ぞつねに」の「ぞ」は強意の係助詞で、三句の連体形「ける」と係り結びをなす。
三句「避かれける」の「れ」は自発の助動詞で、自然と避けられることだ、の意を表し、三句切れとなる。
四句「岩の角踏む」は、岩の角を踏む、の意である。
結句「ほきの懸け道」の「ほき」は崖、「懸け道」は崖に棚のように架けた道で、体言止めとなっている。
ほき:崖、険しい所
かけみち:崖に棚のように架けた道
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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思ひきやかかる恋路に入り初めて 避くかたもなき嘆きせんとは
- 次の歌
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知らざりき身にあまりたる嘆きして 隙なく袖を絞るべしとは