むなしくてやみぬべきかな空蝉の
この身からにて思ふ嘆きは
- 歌の意味
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むなしく終わってしまうにちがいないことよ。蝉の抜け殻のようなこの身のせいで思う嘆きは。
- 鑑賞
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雑歌 1337
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
むなしいまま終わってしまうにちがいない、蝉の抜け殻のようにはかないこの身のせいで思い悩む嘆きは、と詠む。
前歌の「我から」を受けて、空蝉の「殻」に「身から」、すなわち自分自身のせいの意を重ねている。空蝉はむなしいもの、はかないものの象徴であり、報われない恋の嘆きのむなしさを表している。
初句「むなしくて」は、むなしいままで、の意である。
二句「やみぬべきかな」の「ぬべき」は強い推量で、終わってしまうにちがいないことよ、の意を表し、二句切れとなる。
三句「空蝉の」は、蝉の抜け殻の、の意で、はかなさの象徴であり、「から」を導いている。
四句「この身からにて」の「から」は、空蝉の「殻」と、自分のせいの意の「身から」を掛けている。
結句「思ふ嘆きは」は、思い悩む嘆きは、の意で、倒置によって初句の主語を示している。
うつせみ:蝉の抜け殻。はかないもののたとえ
みから:自分のせい。空蝉の「殻」を響かせる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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我からと藻に住む虫の名にし負へば 人をばさらに恨みやはする
- 次の歌
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包めども袖より外にこぼれ出でて うしろめたきは涙なりけり