- 歌の意味
- 洗ったそばから沢の小芹の根が白くなるように、清らかに物思いをせずにいられたらよいのに。
- 鑑賞
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雑歌 1344
詞書は前の歌に続き「恋百十首」
洗うそばから沢の小芹の根が白く清らかになるように、私も清らかに物思いをせずにいられたらよいのに、と詠む。
沢の水ですすがれて白くなる芹の根の清らかさに、恋の物思いから解き放たれた清らかな心へのあこがれを重ねている。上の句は清げを導く序詞的な働きをしている。
初句「かつすすぐ」は、洗うそばから、の意である。
二句「沢の小芹の」は、沢に生える小さな芹の、の意である。
三句「根を白み」の「み」は原因を表す接尾語で、根が白いので、の意である。
四句「清げに物を」は、清らかに物思いを、の意である。
結句「思はずもがな」の「もがな」は願望の終助詞で、物思いをせずにいたいものだ、と結ぶ。
すすぐ:洗い清める
こぜり:小さな芹
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- さもこそは人目思はずなり果てて あなさまにくの袖の雫や
- 次の歌
- いかさまに思ひ続けて恨みまし ひとへにつらき君ならなくに