折しもあれ嬉しく雪の埋むかな
かきこもりなんと思ふ山路を
- 歌の意味
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ちょうどよい折に、嬉しくも雪が埋めてくれることよ。すっかり籠もってしまおうと思っている山路を。
- 鑑賞
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雑歌 1364
詞書は前の歌に続き「雪の降りけるに」
ちょうどよい折に、嬉しいことに雪が埋めてくれることだ、庵に籠もりきってしまおうと思っていた、その山路を、と詠む。
人が訪れる道を雪が埋めてくれることを、籠もるための好都合として喜んでいる。雪に閉ざされることを寂しさではなく喜びとして受け止める、遁世者らしい心境である。
初句「折しもあれ」は、ちょうどよい折に、の意で、初句切れとなる。
二句「嬉しく雪の」は、嬉しいことに雪が、の意である。
三句「埋むかな」の「かな」は詠嘆の終助詞で、埋めることよ、と三句切れとなる。
四句「かきこもりなんと」の「かきこもる」は、すっかり籠もる意で、「なん」は完了と意志で、籠もってしまおうと、の意である。字余りとなっている。
結句「思ふ山路を」は、思う山路を、の意で、倒置によって雪が埋めるものを示している。
かきこもる:すっかり閉じこもる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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まがふ色は梅とのみ見て過ぎ行くに 雪の花には香ぞなかりける
- 次の歌
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中々に谷の細道埋め雪 ありとて人の通ふべきかは