小鯛引く網の浮縄縒り組めり
うきしわざある塩崎の浦
- 歌の意味
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小鯛を引く網の浮き縄を、縒り合わせて組んでいる。浮きを使うつらい殺生の仕事のある塩崎の浦であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 1378
詞書「題しらず」
小鯛を引く網の浮き縄を縒り合わせて組んでいる、浮きを使う、つらい殺生の仕事がある塩崎の浦であることよ、と詠む。
網の浮き縄を準備する漁師たちの姿を描き、「うき」に網の「浮き」と、つらい意の「憂き」とを掛けて、殺生の罪につながる漁の営みを哀れんでいる。前の歌々に続き、漁と罪とをめぐる思いが表れている。
初句「小鯛引く」は、小さな鯛を網で引く、の意である。
二句「網の浮縄」は、網につける浮きの縄、の意である。
三句「縒り組めり」は、縒り合わせて組んでいる、の意で、三句切れとなる。
四句「うきしわざある」の「うき」は、網の「浮き」と、つらい意の「憂き」を掛けた掛詞である。
結句「塩崎の浦」は地名で、体言止めとなっている。
うけなは:網につける浮きの縄
しわざ:仕事、行い
うき:網の「浮き」と、つらい意の「憂き」を掛ける
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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岩の根にかたおもむきになみ浮きて 鮑を潜く海人の群君
- 次の歌
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霞しく波の初花折りかけて 桜鯛釣る沖の海人舟