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白縄に小鮎ひかれて下る瀬に
持ちまうけたる小目の敷網

歌の意味
白い縄に追われて小鮎が下ってゆく瀬に、待ち構えて仕掛けておいた目の細かい敷網であることよ。
鑑賞
雑歌 1394

詞書なし
 白い縄に追い立てられて小鮎が下ってゆく瀬に、あらかじめ待ち構えて仕掛けておいた、目の細かい敷網であることよ、と詠む。
 縄で鮎を追い、下流に仕掛けた網で捕るという、鮎漁の具体的な方法を描いている。前歌に続き、川漁の情景を写実的に捉えた一首である。

 初句「白縄に」は、白い縄に、の意で、鮎を追い立てるための縄である。
 二句「小鮎ひかれて」は、小さな鮎が追われて、の意である。
 三句「下る瀬に」は、下ってゆく瀬に、の意である。
 四句「持ちまうけたる」は、待ち構えて用意しておいた、の意である。
 結句「小目の敷網」は、目の細かい、水底に敷く網で、体言止めとなっている。

しきあみ:水底に敷いておき、上に来た魚を捕る網
もちまうく:用意して待ち構える
作者
西行
出典
山家集
前の歌
種漬くる坪井の水の引く末に 江鮒集まる落ち合ひのわだ
次の歌
見るも憂きは鵜縄に逃ぐるいろくづを 逃らかさでもしたむ持ち網