- 歌の意味
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もし鳴き声がしなかったならば、柳の色が濃くなったと思っただろう。柳の芽をついばむ鶸の群れを。
- 鑑賞
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雑歌 1399
詞書「小鳥どもの歌よみける中に」
小鳥を題にした歌を詠んだ中の一首である。もし鳴き声がしなかったならば、柳の芽をついばむ鶸の群れを、柳の色が濃くなったのだと見まがっただろう、と詠む。
鶸は黄緑色の小鳥で、柳の芽吹きの色とよく似ている。その鶸が群れて柳にとまるさまを、柳の色が濃くなったと見まがうという、色の見立ての機知を楽しんでいる。以下三首、小鳥の歌が続く。
初句「声せずは」の「ずは」は打消の仮定で、声がしなかったならば、の意である。
二句「色濃くなると」は、柳の色が濃くなったと、の意である。
三句「思はまし」の「まし」は反実仮想の助動詞で、思っただろう、の意を表し、三句切れとなる。
四句「柳の芽食む」は、柳の芽をついばむ、の意である。
結句「鶸の群鳥」は、鶸の群れで、体言止めとなっている。
ひは:黄緑色の小鳥、鶸
むらどり:群れをなす鳥
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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黒髪は過ぐると見えし白波を 潜き果てたる身には知れ海人
- 次の歌
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桃園の花にまがへる照り鷽の 群れ立つ折は散る心地する