- 歌の意味
- 世の中を捨てたのに、捨てきれない心地がして、都から離れられない我が身であったよ。
- 鑑賞
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雑歌 1417
詞書なし
世の中を捨てて出家したのに、捨てきれないような心地がして、結局は都から離れられない我が身であった、と詠む。
前歌に続き、遁世しきれない自分を省みている。「捨てて捨て得ぬ」という言葉の重ねに、捨てたはずのものが捨てきれない矛盾がよく表れている。西行の遁世観を端的に示す一首として知られる。
初句「世の中を」は、世の中を、の意である。
二句「捨てて捨て得ぬ」は、捨てたのに捨てきれない、の意で、「捨て」の重出が矛盾を強調している。
三句「心地して」は、そういう心地がして、の意である。
四句「都離れぬ」は、都から離れられない、の意である。
結句「我が身なりけり」の「けり」は気づきの詠嘆で、我が身であったよ、と結ぶ。
すてう:捨てることができる
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 捨てたれど隠れて住まぬ人になれば なほ世にあるに似たるなりけり
- 次の歌
- 捨てし折の心をさらに改めて 見る世の人に別れ果てなん