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捨てし折の心をさらに改めて
見る世の人に別れ果てなん

歌の意味
世を捨てた時の心をさらに新たにして、今見ている世の人々と、すっかり別れてしまおう。
鑑賞
雑歌 1418

詞書なし
 世を捨てて出家した時の心を、さらに改めて新たにし、今目の前に見ている俗世の人々とは、すっかり別れてしまおう、と詠む。
 前の二首で遁世しきれない自分を省みたのを受け、出家の初心に立ち返って、改めて俗世と決別しようと決意している。反省から決意へと、心が動いてゆくさまが表れている。

 初句「捨てし折の」は、世を捨てた時の、の意で、字余りとなっている。
 二句「心をさらに」は、その心をさらに、の意である。
 三句「改めて」は、新たにして、の意である。
 四句「見る世の人に」は、今見ている世の人々に、の意である。
 結句「別れ果てなん」の「なん」は、完了の助動詞「ぬ」の未然形に意志の助動詞「ん」が付いたもので、すっかり別れてしまおう、の意を表す。

わかれはつ:すっかり別れてしまう
作者
西行
出典
山家集
前の歌
世の中を捨てて捨て得ぬ心地して 都離れぬ我が身なりけり
次の歌
思へ心人のあらばや世にも恥ぢん さりとてやはと諫むばかりぞ