思へ心人のあらばや世にも恥ぢん
さりとてやはと諫むばかりぞ
- 歌の意味
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考えてもみよ、心よ。人がいるならば世間にも恥じよう。それでもなお、そうしてよいものかと、自らを諫めるばかりである。
- 鑑賞
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雑歌 1419
詞書なし
考えてもみよ、心よ、見る人がいるならば世間に対しても恥じるだろう、だからといってそれでよいのかと、自らを諫めるばかりである、と詠む。
人目を気にして恥じる心と、人目がなければよいのかと自らを問い直す心との葛藤を詠んでいる。一首全体に語義のとりにくいところがあり、解釈は定まらないが、ここでは遁世者として自らを戒める心と解した。
初句「思へ心」は、考えてもみよ、心よ、と自らの心に呼びかける表現で、字余りとなっている。
二句「人のあらばや」は、人がいるならば、の意で、字余りとなっている。
三句「世にも恥ぢん」の「ん」は推量の助動詞で、世間にも恥じるだろう、の意を表し、三句切れとなる。
四句「さりとてやはと」の「やは」は反語で、だからといってそれでよいのかと、の意である。
結句「諫むばかりぞ」は、自らを諫めるばかりである、の意である。
いさむ:戒める、忠告する
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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捨てし折の心をさらに改めて 見る世の人に別れ果てなん
- 次の歌
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呉竹のふし繁からぬよなりせば この君はとてさし出でなまし