秋の色は風ぞ野もせに敷き渡す
時雨は音を袂にぞ聞く
- 歌の意味
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秋の色は、風が野一面に敷き広げる。時雨は、その音を袂で聞くことだ。
- 鑑賞
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雑歌 1439
詞書なし
秋の色である紅葉は、風が野一面に散らして敷き広げる、時雨は、袂に降りかかるその音を聞くことだ、と詠む。
秋の終わりの景を、風が敷く紅葉の色という視覚と、袂に聞く時雨の音という聴覚とで対にして捉えている。「時雨は音を袂にぞ聞く」には、時雨とともに袂を濡らす涙をも響かせていると見られる。
初句「秋の色は」は、秋の色である紅葉は、の意で、字余りとなっている。
二句「風ぞ野もせに」の「野もせ」は野一面の意で、「ぞ」は強意の係助詞として三句の連体形「敷き渡す」と係り結びをなす。
三句「敷き渡す」は、一面に敷き広げる、の意で、三句切れとなる。
四句「時雨は音を」は、時雨はその音を、の意で、二句の「風」と対をなしている。
結句「袂にぞ聞く」の「ぞ」は強意の係助詞で、連体形「聞く」と係り結びをなす。
のもせ:野一面
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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伏見過ぎぬ岡の屋になほ留まらじ 日野まで行きて駒試みん
- 次の歌
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時雨初むる花園山に秋暮れて 錦の色をあらたむるかな