- 歌の意味
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山桜が咲いたと聞いて見に行こう。人と先を争う心はおさえとどめて。
- 鑑賞
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百首 1457
詞書は前の歌に続き「花十首」
花十首の五首目である。山桜が咲いたと聞いたので見に行こう、ただし人と争う心はとどめて、と詠む。
前歌で人には見せまいと独り占めを願った心を、ここでは自らおさえ、人と競わずに花を見に行こうとしている。花への執着と、それを戒める心との揺れが、二首の配列によって描き出されている。
初句「山桜」は、前歌の三句と同じ語を初句に置き、前歌を受けている。
二句「咲きぬと聞きて」の「ぬ」は完了で、咲いたと聞いて、の意である。
三句「見にゆかん」の「ん」は意志で、見に行こう、の意を表し、三句切れとなる。
四句「人を争ふ」は、人と先を争う、の意で、前歌の「人には見せじ」の心を受けている。
結句「心とどめて」は、その心をおさえとどめて、の意で、倒置となっている。第千四百五十三首の「とめし心」、第千四百五十五首の「とまらん」とも響き合う。
とどむ:おさえて止める
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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尋ね入る人には見せじ山桜 我とを花に逢はんと思へば
- 次の歌
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山桜ほどなく見ゆるにほひかな 盛りを人に待たれ待たれて