- 歌の意味
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物思いに沈んで眺めていた、朝の長雨の降った庭の面に、花の雪が一面に敷きつめられている春の夕暮れよ。
- 鑑賞
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百首 1460
詞書は前の歌に続き「花十首」
花十首の八首目である。朝から物思いに沈んで長雨を眺めていた庭に、夕暮れには雨に散った花が雪のように敷きつめられている、と詠む。
朝から夕暮れまでの時間の推移の中で、雨に花が散っていくさまを、散り敷いた花の景によって示している。前歌と「花の雪」「庭」の語を共有し、前歌が積もる花を踏ませまいとする心を詠んだのに対し、本歌は散り敷いた景そのものを静かに眺めている。
初句「ながめつる」は、物思いにふけって眺める意の「眺め」と、長雨の「長雨」を掛けた掛詞で、二句の「雨」と響き合っている。
二句「朝の雨の」の「朝」は「あした」と読み、朝方の雨の意である。
三句「庭の面に」は、庭の表面に、の意で、字余りとなっている。
四句「花の雪敷く」は、雪のように散った花が一面に敷きつめられる意で、前歌と同じ「花の雪」の語を用いている。
結句「春の夕暮」は、体言止めで、朝から夕暮れへの時の移りを余韻として残している。
ながむ:物思いにふけってぼんやりと見る意と、長雨の意を掛ける
あした:朝
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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花の雪の庭に積もるに跡つけじ 門なき宿と言ひ散らさせて
- 次の歌
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吉野山麓の滝に流す花や 峰に積もりし雪の下水