聞かで待つ人思ひ知れ郭公
聞きても人はなほぞ待つめる
- 歌の意味
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まだ声を聞かずに待っている人の思いを知れ、郭公よ。聞いたあとでも、人はやはり待っているようなのだから。
- 鑑賞
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百首 1465
詞書は前の歌に続き「郭公十首」
郭公十首の三首目である。まだ声を聞かないまま待つ人の気持ちを思い知ってほしい、一度聞いた人でさえなおも待っているようなのだから、と郭公に呼びかける。
聞いてもなお待たれるほどの郭公であれば、まだ聞かずに待つ人の思いはどれほどか、という比較によって、待つ心の切なさを強めている。「聞く」と「待つ」の語を重ねながら、聞く前と聞いた後の待つ心を対比している。
初句「聞かで待つ」の「で」は打消の接続助詞で、聞かないで待つ、の意である。
二句「人思ひ知れ」は、待つ人の思いを知れ、の意で、命令形により郭公に呼びかけている。
三句「郭公」は呼びかけで、三句切れとなる。
四句「聞きても人は」は、初句の「聞かで」と対をなし、聞いたあとでも人は、の意である。
結句「なほぞ待つめる」の「ぞ」は係助詞で、推定の「めり」の連体形「める」で結ぶ係り結びとなり、やはり待っているようだ、の意を表す。
おもひしる:思い知る、身にしみてわかる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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春暮れて声に花咲く郭公 尋ぬることも待つも変はらぬ
- 次の歌
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所から聞き難きかと郭公 里を変へても待たんとぞ思ふ