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初声を聞きての後は郭公
待つも心の頼もしきかな

歌の意味
初音を聞いたあとは、郭公を待つのも心が頼もしく感じられることだ。
鑑賞
百首 1467

詞書は前の歌に続き「郭公十首」
 郭公十首の五首目である。一度初音を聞いたあとは、再び郭公を待つにしても、必ず来るという安心があって心強い、と詠む。
 まだ聞かずに待つ心の不安と、一度聞いたあとに待つ心の安らぎとを対比した一首である。第千四百六十五首が聞いても待つ人を詠んだのに対し、本歌は聞いた後の待つ心を頼もしいものとして捉え直している。

 初句「初声を」は、その年に初めて聞く郭公の声、すなわち初音を、の意である。
 二句「聞きての後は」は、聞いたあとは、の意で、第千四百六十五首の「聞きても」と響き合っている。
 三句「郭公」は、待つ対象を示している。
 四句「待つも心の」は、待つことも心の、の意である。
 結句「頼もしきかな」の「かな」は詠嘆で、心強く感じられることだ、の意である。

はつこゑ:その年に初めて聞く鳥の声、初音
作者
西行
出典
山家集
前の歌
所から聞き難きかと郭公 里を変へても待たんとぞ思ふ
次の歌
五月雨の晴れ間尋ねて郭公 雲居に伝ふ声聞こゆなり