- 歌の意味
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郭公の声は、ふだん聞くのとは似ていないことだ。古びた山辺で聞く暁の声は。
- 鑑賞
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百首 1469
詞書は前の歌に続き「郭公十首」
郭公十首の七首目である。古びた山のほとりで明け方に聞く郭公の声は、ふだん聞く声とはまるで違って聞こえる、と詠む。
場所と時刻によって同じ鳥の声がまったく異なる趣を持つことを、古い山辺と暁という取り合わせで表している。前歌の空を渡る声に対し、ここでは山辺の暁にひびく声を詠み、第千四百六十六首の、場所によって聞こえ方が違うかと考えた歌とも通じている。
初句「郭公」は、詠む対象を示している。
二句「なべて聞くには」の「なべて」は、一般に、ふつうに、の意で、ふだん聞くのには、の意である。
三句「似ざりけり」の「けり」は詠嘆で、似ていないことだ、の意を表し、三句切れとなる。
四句「古き山辺の」は、古びた山のほとりの、の意で、次歌の「深き山辺に」と響き合っている。
結句「暁の声」は、夜明け前に聞く声の意で、体言止めとなり、倒置によって何が似ていないのかを示している。
なべて:一般に、ふつうに
やまべ:山のほとり
あかつき:夜明け前のまだ暗いころ
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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五月雨の晴れ間尋ねて郭公 雲居に伝ふ声聞こゆなり
- 次の歌
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郭公深き山辺に住むかひは 梢に続く声を聞くかな