- 歌の意味
- 池の水に底まで清く澄んで映る月の光は、波の上に一面に氷を敷きつめたようであることよ。
- 鑑賞
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百首 1474
詞書は前の歌に続き「月十首」
月十首の二首目である。池の水に底まで清く澄んで映る月の光が、波の上に氷を一面に敷きつめたように見える、と詠む。
月光を氷に見立てるのは和歌の伝統的な趣向であり、本歌は池の水面全体に広がる冷たく澄んだ光を、氷を敷き渡すと表している。前歌の海辺の浦に対して、本歌は池という身近な水面の月を詠み、規模の異なる二つの景を並べている。
初句「池水に」は、池の水に、の意である。
二句「底清く澄む」は、底まで清らかに澄んでいる、の意で、字余りとなっている。
三句「月影は」は、月の光は、の意である。
四句「波に氷を」は、波の上に氷を、の意で、月光を氷に見立てている。
結句「敷き渡すかな」は、一面に敷きつめることだ、の意で、「かな」は詠嘆を表す。
つきかげ:月の光
しきわたす:一面に敷き広げる
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 伊勢島や月の光のさひか浦は あかしには似ぬ影ぞ澄みける
- 次の歌
- 月を見てあかしの浦を出づる舟は 波のよるとや思はざるらん