世の中に亡くなる人を聞くたびに
思ひは知るを愚かなる身に
- 歌の意味
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世の中で亡くなる人のことを聞くたびに、無常を思い知りはするのだが、愚かなこの身には、それが身にしみないことだ。
- 鑑賞
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百首 1522
詞書は前の歌に続き「無常十首」
無常十首の結びの一首である。世の中で人が亡くなったと聞くたびに無常を思い知りはするが、愚かな自分にはそれが本当には身にしみない、と詠む。
人の死を聞くたびに無常を知りながら、なお悟りきれない自らの愚かさを省みた一首である。無常十首を、知ってもなお悟れない自己への反省で閉じている。
初句「世の中に」は、この世の中で、の意である。
二句「亡くなる人を」は、亡くなる人のことを、の意である。
三句「聞くたびに」は、聞くたびごとに、の意である。
四句「思ひは知るを」の「を」は逆接で、無常を思い知りはするのだが、の意である。
結句「愚かなる身に」は、愚かなこの身には、の意で、その後に身にしみないという意が言いさされている。
おろかなり:愚かである、思慮が足りない
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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言ひ捨てて後の行方を思ひ出でば さてさはいかに浦島の箱
- 次の歌
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珍しな朝倉山の雲居より 慕ひ出でたる明星の影