長月の力合はせに勝ちにけり
わがかたをかを強く頼みて
- 歌の意味
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九月の力比べの相撲に勝ったことだ。我が方の、片岡の神を強く頼みにして。
- 鑑賞
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百首 1526
詞書は前の歌に続き「神祇十首、賀茂二首」
賀茂を詠んだ二首のうちの二首目である。九月の力比べに勝つことができた、我が方の片岡の神を強く頼みにしていたので、と詠む。
賀茂の社では九月九日に相撲の神事が行われた。片岡は賀茂の社に属する社の名で、「わが方」と「片岡」を掛け、神の加護による勝利を喜んでいる。前歌の若菜の神事が春の静かな朝を描いたのに対し、本歌は秋の力強い神事を詠み、春と秋、静と動の対をなしている。
初句「長月の」は、陰暦九月の、の意である。
二句「力合はせに」は、力比べに、すなわち相撲に、の意である。
三句「勝ちにけり」の「にけり」は完了と詠嘆で、勝ったことだ、の意を表し、三句切れとなる。
四句「わがかたをかを」の「かたをか」は、「我が方」と、賀茂の社に属する社の名「片岡」とを掛けた掛詞である。
結句「強く頼みて」は、強く頼みにして、の意で、倒置によって勝った理由を示している。
ながつき:陰暦九月
ちからあはせ:力比べ、相撲
かたをか:我が方の意と、賀茂の社に属する片岡の社を掛ける
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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御手洗に若菜すすぎて宮人の 真手に捧げて御戸開くめる
- 次の歌
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今日の駒は美豆の菖蒲を負ひてこそ 敵を埒に駆けて通らめ