今日の駒は美豆の菖蒲を負ひてこそ
敵を埒に駆けて通らめ
- 歌の意味
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今日の競べ馬の駒は、美豆の菖蒲を身に負ってこそ、相手を埒のうちに駆け抜けて通るであろう。
- 鑑賞
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百首 1527
詞書「神祇十首、男山二首」
神祇十首のうち、男山を詠んだ二首の一首目である。今日の競べ馬の馬は、美豆の菖蒲を身につけてこそ、相手を抜いて埒の中を駆け通るだろう、と詠む。
男山は石清水八幡宮の鎮座する山である。端午の節句の菖蒲を身につけた馬が勝負に臨む、競べ馬の神事の勇ましさを詠んだ一首と見られる。美豆は淀川沿いの地名で、菖蒲の産地として詠まれている。
初句「今日の駒は」は、今日の競べ馬の馬は、の意で、字余りとなっている。
二句「美豆の菖蒲を」の「美豆」は淀川沿いの地名で、美豆の菖蒲を、の意である。
三句「負ひてこそ」の「こそ」は係助詞で、結句の「め」と係り結びをなし、身に負ってこそ、の意である。
四句「敵を埒に」の「埒」は馬場の周囲の柵で、相手を埒のうちに、の意である。
結句「駆けて通らめ」は、三句の「こそ」を受けて推量「む」の已然形「め」で結ぶ係り結びとなり、駆け抜けて通るであろう、の意を表す。
こま:馬
らち:馬場の周囲の柵
かたき:勝負の相手
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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長月の力合はせに勝ちにけり わがかたをかを強く頼みて
- 次の歌
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御輿長の声先立てて下ります をとかしこまる神の宮人