み熊野のむなしきことはあらじかし
むしたれいたの運ぶ歩みは
- 歌の意味
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み熊野への参詣がむなしく終わることはあるまいよ。むしたれいたの運ぶ一歩一歩の歩みは。
- 鑑賞
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百首 1529
詞書「神祇十首、熊野二首」
神祇十首のうち、熊野を詠んだ二首の一首目である。熊野へと運ぶ一歩一歩の歩みが、むなしく終わることはあるまい、と詠む。
熊野詣は、遠く険しい道を歩いて参詣するものであり、その苦しい歩みこそが功徳となるという信仰を詠んだ一首と見られる。四句の「むしたれいた」は語義が定めがたく、ここでは本文のまま示す。
初句「み熊野の」の「み」は美称の接頭語で、熊野の、の意である。
二句「むなしきことは」は、むなしく終わることは、の意である。
三句「あらじかし」の「じ」は打消の推量、「かし」は念を押す終助詞で、あるまいよ、の意を表し、三句切れとなる。
四句「むしたれいたの」は語義を定めがたく、熊野詣での装いや道中に関わる語と見られる。
結句「運ぶ歩みは」は、足を運ぶ歩みは、の意で、倒置によって何がむなしくないのかを示している。
みくまの:熊野の美称
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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御輿長の声先立てて下ります をとかしこまる神の宮人
- 次の歌
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新たなる熊野詣でのしるしをば 氷の垢離に得べきなりけり