初春を隈なく照らす影を見て
月にまづ知る御裳濯の岸
- 歌の意味
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初春を隅々まで照らす光を見て、月によってまず知るのだ、御裳濯川の岸に鎮まる神の恵みを。
- 鑑賞
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百首 1531
詞書「神祇十首、御裳濯二首」
神祇十首のうち、御裳濯を詠んだ二首の一首目である。初春の世を隈なく照らす月の光を見て、御裳濯川の岸に鎮まる伊勢の神の恵みをまず知るのだ、と詠む。
御裳濯川は伊勢神宮の内宮のほとりを流れる川で、五十鈴川とも呼ばれる。隈なく照らす月の光に、世をあまねく照らす神の恵みを重ねた一首である。月十首の第千四百七十七首の「至らぬ隈」とも響き合っている。
初句「初春を」は、新年の春を、の意である。
二句「隈なく照らす」は、隅々まで照らす、の意である。
三句「影を見て」の「影」は月の光の意で、光を見て、の意である。
四句「月にまづ知る」は、月によってまず知る、の意である。
結句「御裳濯の岸」は、伊勢神宮の内宮のほとりを流れる御裳濯川の岸の意で、そこに鎮まる神を示している。体言止めとなっている。
みもすそがは:伊勢神宮の内宮のほとりを流れる川、五十鈴川
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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新たなる熊野詣でのしるしをば 氷の垢離に得べきなりけり
- 次の歌
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御裳濯の岸の岩根に世をこめて 固め立てたる宮柱かな