- 歌の意味
- 末の世の人の心をも磨くはずの宝の玉までも、塵の中に混ぜてしまったことだ。
- 鑑賞
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百首 1535
詞書は前の歌に続き「釈教十首、訖栗枳王の夢のうちに、三首」
訖栗枳王の夢を詠んだ三首のうちの三首目である。末の世の人の心をも磨くはずの尊い玉までも、塵に混ぜてしまった、と詠む。
尊い玉は仏法のたとえと見られ、末の世には尊い教えも俗なものと混じり合い、その価値が見失われてしまうことを嘆いた一首である。訖栗枳王の夢の一つにちなむものと見られる。
初句「末の世の」は、仏法の衰える末の世の、の意である。
二句「人の心も」は、人の心をも、の意である。
三句「磨くべき」は、磨くはずの、の意である。
四句「玉をも塵に」の「玉」は宝玉で、仏法のたとえと見られる。
結句「混ぜてけるかな」の「けるかな」は詠嘆で、混ぜてしまったことだ、の意を表す。
すゑのよ:仏法の衰えた末の世、末世
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 引き引きに我が得てつると思ひける 人の心やせはまくの絹
- 次の歌
- 悟り広きこの法をまづ説き置きて 二つなしとは言ひ極めける