山里の心の夢にまどひをれば
吹きしらまかす風の音かな
- 歌の意味
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山里で、心の夢に迷っていると、吹きつけてその夢を醒まし、しらけさせる風の音であることよ。
- 鑑賞
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百首 1549
詞書は前の歌に続き「雑十首」
雑十首の七首目である。山里で心の夢に迷っていると、風の音が吹きつけてその夢を醒ましてしまう、と詠む。
山里の静けさの中で、迷いの夢にふける心を、吹き抜ける風の音が醒ますという一首である。月十首の第千四百七十八首と同じ「風の音かな」の結句を持ち、月の包みをほころばせた風の音が、ここでは心の夢を醒ます音として詠まれている。
初句「山里の」は、山里での、の意である。
二句「心の夢に」は、心に見る夢、迷いに、の意である。
三句「まどひをれば」は、迷っていると、の意で、字余りとなっている。
四句「吹きしらまかす」の「しらまかす」は、勢いをそぐ、しらけさせる意と解され、吹きつけて夢を醒ます、の意である。
結句「風の音かな」は、第千四百七十八首と同じ結句で、「かな」は詠嘆を表す。
まどふ:迷う、思い乱れる
しらまかす:勢いをそぐ、しらけさせる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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山賤の住みぬと見ゆるわたりかな 冬にあせゆく静原の里
- 次の歌
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月をこそ眺めば心浮かれ出でめ 闇なる空に漂ふやなぞ