- 歌の意味
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古い都の御垣に沿う柳は、春を迎えて遥か遠くまで続いているが、いったい誰が染めて掛けた浅緑なのだろうか。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 16
古い都の宮垣に沿って遥かに続く柳の浅緑を、誰かが染めて掛けたものかと問いかけた歌である。荒れた旧都に変わらず芽吹く柳の色に、時の流れへの感慨がにじむ。
第十四首の「佐保姫の糸染めかくる」と同じく、柳を染められた糸に見立てる趣向を受けている。
初句「古里の」は、古い都をいう。第三首の初句「古里は」とも通じ、旧都に春がめぐる趣を示す。
二句「御垣の柳」は、宮殿の垣に沿って植えられた柳である。
三句「はるばると」は、遥か遠くまで続く意と「春」を掛ける掛詞である。柳の並木が遠く続く景を表す。
四句「誰が染めかけし」は、誰が染めて掛けたのかという問いで、「し」は過去の助動詞「き」の連体形である。第十四首の二句「糸染めかくる」と同じ見立てである。
結句「浅緑ぞも」は、「ぞも」が強い疑問と詠嘆を表す。柳の淡い緑色を最後に置き、青柳の歌三首を結んでいる。
はるばる:遥か遠くまで続く意と、春の意を掛ける
みかき:宮殿などの垣
- 作者
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源道済
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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いかなれば氷は解くる春風に 結ぼほるらむ青柳の糸
- 次の歌
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深山木のその梢とも見えざりし 桜は花にあらはれにけり