- 歌の意味
- 池の水際に咲いているのでなかったら、桜の花は、水に映る影までも波に折られることがあっただろうか。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 28
池のほとりの桜が水面に影を映し、その影が波に揺れて折れるように見える様子を詠んだ歌である。枝ばかりか影までも波に折られてしまうと、水辺の桜の宿命を惜しんでいる。
作者は源師賢とされる。
初句「池水の」は、池の水で、水辺の桜の景を設定する。
二句「汀ならずは」は、水際でなかったならの意で、「ずは」が仮定を表す。
三句「桜花」は、ここでは水面に影を映す桜である。
四句「影をも波に」の「影」は水に映った姿で、「も」が枝だけでなく影までもの意を添える。
結句「折られましやは」は、反実仮想の「まし」と反語の「やは」で、折られることはなかったろうにの意を表す。
みぎは:水際
かげ:水に映った姿
- 出典
- 詞花和歌集
- 前の歌
- 春来れば花の梢に誘はれて 至らぬ里のなかりつるかな
- 次の歌
- いにしへの奈良の都の八重桜 今日九重に匂ひぬるかな