いかなれば同じ空なる月影の
秋しもことに照りまさるらむ
- 歌の意味
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どういうわけで、同じ空にある月の光が、秋にかぎってとりわけ明るく照りまさるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 95
詞書「題しらず」
原文の作者表記は番号外作者であるが、『詞花和歌集』では作者を右大臣源雅定とする。
一年中同じ空にかかる月なのに、なぜ秋だけがひときわ明るく見えるのかと素朴に問いかける。秋の月の美しさを、理由を問う形でたたえた歌で、次歌と同じ問いを共有している。
初句「いかなれば」は、どういうわけでという疑問で、結句の「らむ」と呼応する。本巻の第八十七首と同じ初句である。
二句「同じ空なる」は、四季を通じて同じ空にあるという意である。
三句「月影の」は月の光のことで、「影」は光を表す。
四句「秋しもことに」は、秋にかぎってとりわけという意で、「しも」は強めの助詞である。
結句「照りまさるらむ」は、照りまさるのだろうかという原因推量である。次歌の第九十六首も同じ結句をもち、秋の月の明るさを問う二首が対になっている。
つきかげ:月の光
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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水清み宿れる秋の月さへや 千代まで君とすまむとすらむ
- 次の歌
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春夏は空やは変はる秋の夜の 月しもいかで照りまさるらむ