秋吹くはいかなる色の風なれば
身にしむばかりあはれなるらむ
- 歌の意味
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秋に吹くのはいったいどんな色の風だからといって、これほど身にしみるほどしみじみと悲しいのだろうか。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 109
詞書は前の歌に続き「題しらず」
和泉式部の歌である。秋風はどんな色をしているから、これほど身にしみるのかと問いかける。
本来色のない風に色を問うという大胆な発想で、秋風のもたらす身にしみる哀れを表している。「色」と「しむ」(染む)が縁語となり、色が身に染みるように悲しみが身にしみるという表現が生まれている。和泉式部らしい感覚の鋭さが際立つ歌である。
初句「秋吹くは」は、秋に吹くのはという意で、風を主題として示す。
二句「いかなる色の」は、どのような色のという意で、色のない風に色を問う大胆な発想である。
三句「風なれば」は、風だからといってという意で、結句の原因推量へつながる。
四句「身にしむばかり」の「しむ」は、身に沁みるの意と、色が染みるの意の掛詞で、二句の「色」と縁語になる。
結句「あはれなるらむ」は、しみじみと悲しいのだろうかという原因推量で結ぶ。
しむ:身に沁みる意と、色が染みる意を掛ける
あはれ:しみじみとした情感、悲しみ
- 作者
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和泉式部
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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荻の葉にそそや秋風吹きぬなり こぼれやしぬる露の白玉
- 次の歌
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み吉野の象山かげに立てる松 いく秋風にそなれ来ぬらむ