逢坂の杉間の月のなかりせば
いくきの駒といかで知らまし
- 歌の意味
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逢坂の関の杉の木の間から漏れる月の光がなかったなら、何頭の駒が来たのか、どうして知ることができただろうか。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 123
詞書「駒迎へをよめる」
大江匡房が駒迎えを題として詠んだ歌である。駒迎えは、八月に諸国から献上される馬を逢坂の関まで出迎える宮中行事である。
夜の逢坂の関で、杉木立の間から差す月の光があればこそ、引かれてくる馬の数がわかるという。月光の中を進む馬の列という美しい情景が浮かぶ。本巻の第百二首も逢坂の駒迎えを月とともに詠んでおり、同じ行事を別の角度から描いている。
初句「逢坂の」は、逢坂の関のことで、駒迎えの場所である。本巻の第百二首の三句と同じ語である。
二句「杉間の月の」は、杉の木の間から差す月の光のという意である。
三句「なかりせば」は、なかったならばという反実仮想の条件で、結句の「まし」と呼応する。
四句「いくきの駒と」は、何頭の馬かという意で、「き」は馬を数える語である。
結句「いかで知らまし」は、どうして知ることができただろうかという反実仮想で結ぶ。
こまむかへ:八月に諸国から献上される馬を逢坂の関まで出迎えた宮中行事
いくき:何頭、「き」は馬などを数える語
- 作者
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大江匡房
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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秋風に露を涙と鳴く虫の 思ふ心を誰に問はまし
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聞く人のなどやすからぬ鹿の音は わが妻をこそ恋ひて鳴くらめ